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ユーチューブ・シンフォニー・オーケストラ2011は進化している

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ユーチューブ・シンフォニー・オーケストラ2011は進化している

3月13日からいよいよユーチューブ・シンフォニー・オーケストラ(YouTube Symphony)2011のイベントが始まりますが、ラインナップを見ると、2009年の前回よりもずいぶん進化しています。

セクション毎のコンサート

前回はリハーサルが2日半しかなかったのですが、今回は1週間の準備期間があります。指導者としてベルリン・フィル、ウィーン・フィル、ロンドン響などのメンバーやソロ・アーティスト達が参加。15日からパーカッション、木管、金管、弦楽に分れて成果を披露するコンサートも催されます。

周辺イベント

シドニー・オペラハウス内のバーが、期間中ユーチューブ・シンフォニーを記念したバーに様変わりし、毎日地元の若いアーティストが演奏。またランチタイムや夕方には、市内の各所でストリート・パフォーマンス。メインのスポンサーである現代自動車がユーチューブの映像とともに、自社製品をデモンストレーションする場もあり。

コンサートのライブビューイング

20日のフィナーレを飾るコンサートは、オペラハウスがあるハーバーを望む公園でライブビューイングがあります。なんと、オペラハウスの「帆」にもコンサート映像を流すそう!

オーストラリアのアーティストが多数参加

シドニー交響楽団がプロジェクトに全面的に関わっている他、高い評価を受けているオーストラリア室内管弦楽団を率いるリチャード・トグネッティ(私も15年くらい前にシドニーで聴きましたが、素晴らしい活動です)を始め、オーストラリアの若いアーティストも多数参加する組み立てになっている点に注目。

フィナーレのMTT指揮のコンサート

プログラムは、前回同様比較的短い作品をいくつも演奏する構成。若い人に興味を持ってもらうことを考えたとき、いきなり長いものを聴いてくれというよりも、たとえ断片だけ聴いても「面白い」と思ってもらえるものや、「これもクラシック音楽?」という曲を提供した方が魅力を伝えられるという判断なのでしょう。ホール内にプロジェクションで映像を流すのも前回と同じ。

テクノロジーが2年前の前回と比べても進化していて、前はできなかったことができるようになったとのこと。本当にクラシック音楽のコンサートで提供できるものの可能性が広がっているのだと思います(ニュー・ワールド・センターを体験し、殊更そう思う)。

ティルソン・トーマスはインタビューで、何が出てくるか予想できないところがユーチューブ的であり、やってみてそこから何が見えるか自分も非常に興味を持って見ていると答えていましたが、期待できそうです。

コンサートは、ユーチューブで生放送予定(20日日曜、日本時間夜6時)。

ユーチューブ・シンフォニーのコンサート・プログラム

Grainger, Percy (1882-1961) "Arrival on Platform Humlet" from In a Nutshell Suite
Berlioz, Hector (1803-1869) Roman Carnival Overture, Op. 9
Bach, J.S. (1685-1750) "Toccata" from Toccata and Fugue in F Major for Organ Solo, BWV 540 Cameron Carpenter, organ
Ginastera, Alberto (1916-1983) Two Movements from Estancia: Danza del trigo and Danza final (Malambo) Ilyich Rivas, conductor
Mozart, W.A. (1756-1791) Caro bell'idol mio, K562, Sydney Children’s Choir
Britten, Benjamin (1913-1976) Young Person's Guide to the Orchestra, Op. 34

INTERMISSION

Strauss, Richard (1864-1949) Vienna Philharmonic Fanfare
Bates, Mason (1977-) Mothership
Mendelssohn, Felix (1809-1847) Violin Concerto in E Minor, Op. 64 Finale (Allegro non Troppo - Allegro molto vivace) Stefan Jackiw, violin, Ilyich Rivas, conductor
Westlake, Nigel (1958-) Omphalo Centric Lecture William Barton, didgeridoo; Synergy percussion
Jacobsen, Colin / Aghaei, Siamak Ascending Bird: Suite for String Orchestra Colin Jacobsen and Richard Tognetti, violin
Stravinsky, Igor (1883-1971) Firebird Ballet (1910) (Danse Infernale, Berceuse, and Finale)

 

周辺イベントのスケジュール
シドニー・オペラハウスのウェブサイト
ユーチューブ・シンフォニーのウェブサイト
ティルソン・トーマスをインタビューしたオーストラリアの記事

(2011.3.7)

過去の記事

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