マイケル・ティルソン・トーマスMTTとサンフランシスコ交響楽団の音楽と活動

ニュー・ワールド交響楽団の新キャンパス披露イベントの全容が明らかに!

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ニュー・ワールド交響楽団の新キャンパス披露イベントの全容が明らかに!

ニュー・ワールド交響楽団(ニュー・ワールド・シンフォニー、New World Symphony)は5月4日、来年1月にオープンする新キャンパスのオープニング・イベントの内容を発表しました。音楽のチョイスも他ジャンルとのコラボもいかにもMTTらしい “やってくれる” 内容ですが、主なイベントは次のとおり。

オープニング・イベント

オープンは1月25日。建物のシンボルとなる壁面のプロジェクション(約650㎡)で、Tal Rosner とデジタル・アーティストの Casey Reas に委嘱した映像作品を上映。

Rosner は、ロサンゼルスのウォルト・ディズニー・コンサートホール以来、フランク・ゲーリーと組んできた映像作家。作品は、数千もの抽象やアニメーション映像を使って、キャンパスの建設の様子やマイアミ・ビーチの他の建築物を組み合わせたもの。

映像と音楽のコラボ

1月26日と28日には、Rosner に委嘱したもう一つの映像作品を上映。これに組み合わせる音楽は、トーマス・アデスの新作(やはりアデスを選んできました)。

コンサートのライブ中継

野外プロジェクションは、1月27日以降ニュー・ワールド交響楽団のコンサートを無料で中継(キャンパスは約10000㎡の公園内に立地)。

757席のコンサート・ホールは、メインの舞台の他に4つのサテライト舞台を擁し、14通りの異なる配置が可能。天井部分が360度にわたってカーブした帆でデザインされており、そこに映像を流せる仕組み。

ホールの音響は、永田音響設計の豊田泰久氏が、これもウォルト・ディズニーに引き続いて担当。世界のクラシック音楽界で最もこだわりと注文が多そうなティルソン・トーマスに選ばれたことは、非常に名誉なことだと思います。

展覧会の絵

1月30日ティルソン・トーマス指揮でムソルグスキーの「展覧会の絵」を演奏。この演奏には、南カリフォルニア大学の映像芸術学部の学生と卒業生による11の映像作品が組み合わされます。南カリフォルニア大学は、ハリウッドと連携して映画産業に技術と人材を供給していることで有名。ジョージ・ルーカス等を輩出している上、ゲーリーとMTTも卒業生。

新しい聴衆開拓へ向けて

今回ニュー・ワールド交響楽団は、新キャンパスでデジタル技術を使って教育・アウトリーチ・プログラムを行うために5.5百万ドルの寄付を獲得しました。

2月11日には、その一環として若者向けのディスカバリー・コンサートを開催。素材はストラヴィンスキーで、関連映像やイラストレーションを駆使した内容。バーンスタインの娘ジェミー・バーンスタインがホストとナレーターで登場。

もう一つの若者向け企画としては2月25日から、サンフランシスコ交響楽団のDavies After Hourでも好評だった指揮者のBenjamin Schwartz と DJ/composer のMason Batesコンビが登場。Pulse: Late Night at the New World Symphonyと題し、深夜2時までクラブのような場を展開。

総括

ニュー・ワールド交響楽団の新キャンパス建設は9年がかりの長い道のりだったそう。途中数々のすったもんだがあったようですが、時間がかかったお陰で当初は無理と思われたMTTの構想が技術的に可能になり、夢が本当に実現できてしまったらしい。

ウォルト・ディズニー・コンサートホールは演奏会場であるけれども、ニュー・ワールド交響楽団は教育の場であり、実験場であるから、許容性をもたせたというゲーリーのコメントと、記者会見で新キャンパスを "a music meeting house" と表現したティルソン・トーマスの少年のような表情が印象的。

新キャンパスを体験する日が待ち遠しい!

マイアミ・ヘラルドの記事
内部をメディアに公開したツアーのレポート
設計に関する資料

(2010.5.10)

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